以前のSNSは画像やテキストの投稿が中心でした。しかし、最近はTikTokの人気に象徴されるように、動画の投稿がメインになりつつあります。
そんな中、Twitterで動画を投稿する機会も増えているでしょう。そして、同時に「投稿ができない」と悩む人も増えているかと思います。
ここではそのような悩みを解決するために「Twitterで動画を投稿できない原因」と、その対処法をまとめていきます。
- Twitterの動画投稿ができない原因
- 端末別の動画投稿のやり方
- 動画データの確認方法
目次
Twitterで動画を投稿できない4つの原因
時間・サイズなどの条件を満たしていない
Twitterで投稿できる動画には条件があります。主な条件は「時間・サイズ」です。
- 時間…2分20秒(140秒)以内
- サイズ…最大512MB
リスス
そして、時間・サイズ以外の条件も一覧にすると下記のようになります。
最小解像度 | 最小32×32 |
---|---|
最大解像度 | 1920×1200(1200×1920も可) |
縦横比 | 1:2.39~2.39:1 |
最大ビットレート | 25Mbps |
最大フレームレート | 40fps |
これらの条件を一つでも満たしていない場合、ツイッターでの投稿はできません。
ファイルがMP4・MOV以外
Twitterで投稿できる動画のファイル形式は、「MP4」か「MOV」のみです。例えば、下のようなファイルはアップできません。
- AVI(.avi)
- WMV(.wmv)
- FLV(.flv)
- MPEG-1(.mpg)
- MPEG-2(.mpg)
最後の「mpg」は、MP4(.mp4)の昔のバージョンです。古いというだけでなく拡張子(ドットとアルファベット3文字で表すファイル形式)も異なっているので、Twitterの投稿には使えません。
MP4でも「映像・音声のコーデック」が違う
実は「MP4ならすべてのファイルが同じ形式」とは限りません。下のようなデータの違いがあるのです。
- 映像コーデック
- 音声コーデック
Twitterで投稿する動画は、これらのコーデックがそれぞれ下のような形式でなくてはなりません。
それぞれの意味の説明は、リンク先の段落でしています。ここでは、実際に「コーデックが違うせいで投稿できない様子」を見てみましょう。
コーデックの違いで投稿できない
パソコンからやります。まず、パソコンでも投稿できる「MP4の動画」を探します。MP4の動画は「開く」の画面で、下のようにサムネイルが表示されます(MOVなど非対応の動画は表示されません)。
ハムム
ティラティラ
MP4なら、このようにトリミング画面も問題なく表示されます(コーデックが違っていても)。↓
そして、ツイートへの添付もできます。↓
ところが、最後の最後で下の画像のように弾かれるのです。「このメディアファイルは互換性がありません」と書かれています。↓
プロパティでコーデックを確認したが…
コーデックはどうなっているのだろうと思い、プロパティから確認してみました。しかし、下の画像のように両方「不明」です。
- オーディオコーデック
- ビデオコーデック
上の2つの項目がどちらも「-」になっています。
表示されるとどうなるのか
ふわわ
この原因はまだわからないのですが「問題なく投稿できる動画」でも、表示されません。本当は下のように表示されます。
参考
動画ファイルの「オーディオコーデック」と「ビデオコーデック」を確認する方法 (Windows7 /8/8.1/10)マウスコンピューター公式サイト
上の動画は「.wmv」なので、もともとTwitterに投稿できません。そのため、コーデックも違っていて当たり前なのですが、それぞれ下のようなコーデックになっています。
オーディオ | Windows Media Audio |
---|---|
ビデオ | Windows Media Video |
Twitterに投稿するには、これがそれぞれ下のようになっていないといけないのです。
オーディオ | H264 |
---|---|
ビデオ | AAC |
H264とは
H264は、動画を圧縮する形式の1つです。パソコンを普段から使う人は「zip」や「lzh」と同じだと思うとわかりやすいでしょう。
圧縮はデータを小さくできて便利です。しかし「それを開く人が、それを解凍できないといけない」のです。解凍するためには「同じ圧縮形式を使っている」必要があります。
そうして「共通の圧縮形式」が広まっていくわけです。WordやExcelと同じですね。その形式の1つが「H264」です。
AACとは
AACは音声規格の1つです。特徴を箇条書きします。
- M4A・M4Pの2種類がある
- M4Pは著作権保護がなされている
- そのため、テレビでも使われている(地デジ・BSデジタルなど)
- M4Aは、iPhone・iPodなどのアップル製品の標準フォーマット(A=Apple)
ふわわ
大抵の動画はアップできる
上のように難しく書いたものの、パソコンでも大抵の動画はアップできます。ランダムにCMの動画を2つYouTubeからダウンロードし、投稿してみました。
その結果が上の画像ですが、どちらも問題なく投稿できています。
投稿できなかった動画との違いは?
これは現在調査中ですが、著作権が関わっているのではないかと思われます。投稿できなかった広瀬すずさんの動画は、いわゆる「著作権違反コンテンツ」でした。
一方、投稿できたものは2つとも、大塚製薬・劇団四季がそれぞれ公式チャネルで配信していた動画です。つまり、著作権的に問題のないものです。
このため、もし「MP4なのに投稿できなかった」という場合は「著作権に違反していないか」をチェックしてみてください。違反動画でも投稿できるものはあるでしょう。しかし、普通の動画と比べると、違反動画の方が投稿しにくくなっているのではないかと思われます。
PCではMOVも不可
パソコン独特の原因として「MOVファイルなので投稿できない」というものがあります。
- パソコン以外…MP4・MOVを投稿できる
- パソコン…MP4しか投稿できない
上のように、パソコンだと対応ファイルが少なくなるわけです。
そもそもMOVファイルが見つからない
ツイートに動画を添付するとき、メールなどの添付ファイルと同じように、下のような画面でファイルを選びます。しかし、MOVファイルだと下の画像のように「そもそも表示されない」のです。
ペギペギ
アヒルル
表示はされないのですが、強引に添付する方法があります。画面下の「ファイル名」の部分に、直接「○○○.mov」というように打ち込んで「開く」を押せばいいのです。
添付しても拒絶される
上のように「強引に添付する」ことはできます。しかし、Twitterの側で弾かれます。下の画像のようになるのです。
書かれている文字は下の通りです。
この種類のファイルはまだ対応していません。代わりにGIF、動画、画像をアップロードしてください。
ちゃんと動画をアップロード(添付)したのですが、MOVは「動画とみなされていない」わけですね。
MP4でも投稿できないことがよくある
では、MP4ファイルなら投稿できるのかというと、これも弾かれることがしばしばあります。これは、先ほどの段落で解説した通りです。
【端末別】Twitterの動画投稿のやり方
「Twitterの動画投稿ができない」というとき、そもそも「投稿の仕方をわかっていない」ということもあるでしょう。そのため、ここでは端末ごとに動画投稿のやり方を解説していきます。
iPhone
ツイッターアプリを起動
まずはTwitterアプリを起動します。アプリでなくWebからやってもかまいません。どちらでもやり方は同じですが、アプリの方が操作しやすいです。
右下のツイートボタンを押す
右下にある羽ペンのマーク(ツイートボタン)を押します。通常のつぶやきの操作と同じです。表示するツイートがないのは、このアカウントでまだつぶやいていないためです(本来はここに過去のツイートが並んでいます)。
ツイート画面下に、画像や動画が出てくる
これはアプリかWebかで変わります。普通のWeb用でやる場合、これは出ない可能性があります。
アプリでは上の画像のように、左から「カメラ・ライブ」とアイコンが並んでいて、その右側に「iPhone内に保存している写真や動画」が表示されます。この中から投稿したい動画を選びます。
目当ての動画が出てくるまでスクロール
カメラロール(ライブラリ)は右に続いているので、スクロールしていきます。上の画像の真ん中の動画をアップします(今回は)。
「動画の編集」画面で「完了」を押す
動画を選択すると、上の画像のように「動画を編集」の画面になります。ここで長さなどを調整し、OKだったら右上の完了を押します。
ツイートに動画が添付される
これでツイートに動画が添付され、上の画像のような状態になります。位置情報を追加したい場合は、ボタンを押して追加しましょう(上の画像では、筆者の自宅近くの個人店の店舗さんが表示されてしまったため、削除しています)
投稿完了
投稿が完了すると、上のような画面になります。
Android
Android(アンドロイド)でTwitterの動画を投稿する方法は、iPhoneの場合と同じです。どちらのアプリもTwitter社が提供しているものなので、画面のデザインやUIなど、大きな違いはありません。
ふわわ
ティラティラ
iPad
iPadはiOS端末なので、操作方法は基本iPhoneと同じです。画面のイメージが異なるため、画面のキャプチャと簡単な説明をしていきます。
まずアプリを開き、右下のツイートボタンを押します。
ツイート画面の下の一番左にある「写真のアイコン」を押します。
「すべての画像」というカメラロールが開かれます。
投稿したい動画を選択すると「動画を編集」の画面になります。ここで右上の「完了」をタップします。
上のようにツイートに添付されます。
投稿が完了すると、上の画像のようになります。
PC(パソコン)
パソコンでも、Twitterの動画投稿のやり方はスマートフォン・タブレットとほぼ同じです。画像とともに簡単に説明していきます。
まず、どのページからでもいいので「ツイート」のボタンを押します。↓
押すとこの画面になるので、左下の写真ボタンを押します。↓
動画を選ぶ画面になります。↓
上の画像にはありませんが、防弾少年団の動画を選択しました。すると、こうなります。↓
これで再度「ツイート」のボタンを押すと、投稿が完了します。↓
ハムム
上の動画はTwitterからダウンロードしたものなので、そのままTwitterに返す(アップロードする)ことも簡単にできました。しかし、元からパソコンにある動画、スマホで撮影して転送した動画などは、アップロードできないことが多くあります。
動画のデータを確認する方法
確認すべきデータ一覧
確認すべきデータを一覧にすると、下の通りです。
- ファイル形式
- 時間
- 長さ
- 解像度
- 縦横比
- ビットレート(データ速度)
- フレームレート(フレーム率)
これらのデータもすべて先に説明した数値の範囲内なら、Twitterで動画投稿ができるはずです。そのため、それぞれのデータの確認方法を解説していきます。
まずは上の4つのデータのうち「縦横比」以外の3つを確認する方法です。
Windowsならエクスプローラーで確認できる
データの確認方法”>
確認すべきデータは、Windowsでいつもファイルを開くときに使う「エクスプローラー」で見られます。上の画像のように、動画ファイルを選択すると、エクスプローラーの右側にデータが表示されるのです。
表示されるデータの一覧
表示されるデータは上の画像の通りです。上から順番に書き出します。
- ファイル名
- ファイル形式
- 長さ
- サイズ
- フレーム幅
- フレーム高
- 評価
- 更新日時
- 作成日時
- フレーム率
- データ速度
- 総ビットレート
リスス
ふわわ
- ファイル形式
- 長さ
- サイズ
- フレーム幅
- フレーム高
- フレーム率
- データ速度
- 総ビットレート
サンプル動画の場合のデータ
先ほどのサンプルの場合は、下のようなデータ・数値になっています。
ファイル形式 | MOV |
---|---|
長さ | 1秒 |
サイズ | 397KB |
フレーム幅 | 720 |
フレーム高 | 720 |
フレーム率 | 30.00フレーム/秒 |
データ速度 | 3245kbps |
総ビットレート | 3245kbps |
Twitter投稿の条件
もう一度Twitter投稿での条件を一覧にすると、下の通りです。
時間 | 2分20秒以内 |
---|---|
サイズ | 512MB |
最小解像度 | 最小32×32 |
最大解像度 | 1920×1200(1200×1920も可) |
縦横比 | 1:2.39~2.39:1 |
最大ビットレート | 25Mbps |
最大フレームレート | 40fps |
カエルル
ふわわ
(クリックで各項目の解説にジャンプします)
時間
これは余裕でOKです。140秒までいいところを、サンプルでは「1秒」しか録画していません。
サイズ
これは、それぞれ下のようになっています。
- Twitterのルール…512MB
- サンプル動画…397KB
結論を書くと「100倍以上の差」です。MBはKBの100倍で、さらにその前の数字も「512」と「397」で、Twitterのルールまでかなり余裕があります(イメージとしては1500倍の違いです)。
解像度
これは「縦横の長さ」です。Twitterのルールは下の通りです。
- 最小…32×32
- 最大…1920×1200
「最大」の方は、縦横が逆でもOKです。
ハムム
ふわわ
要は「1920・1200」の両方の数字を超えなければいいわけです。そして、サンプルは「720・720」となっています。縦横ともに問題なく収まっています。
縦横比
Twitterのルールは「1:2.39」です。簡単に「1:2.4」と考えるといいでしょう。これも縦横が逆になってかまいません。
縦横比はエクスプローラーには書かれていません。しかし、自分で計算してある程度出せます。
たとえばサンプルの「720:720」なら、言うまでもなく「1:1」です。基本的に「普通の動画の縦横比」なら、問題なくTwitterのルールに収まります。
ペギペギ
ふわわ
上の画像は「1:2.4」の比率です。いわゆる「パノラマ写真」のような比率ですが、動画でこの比率は「普通ではありえない」ということがわかるでしょう。
ふわわ
最大ビットレート
これは比較すると下記のようになります。
- Twitterのルール…25Mbps
- サンプル…3245Kbps
数字だけみると「サンプル」の方が大きそうですが、重要なのは単位です。「Mbps」と「Kbps」ですが、これも「MはKの100倍」です。英語の授業で習う通り、それぞれ下記を意味します。
- M…100万(ミリオン・メガ)
- K…1000(キロ)
このように単位が違うわけですが、わかりやすく単位を外してみましょう。両方数字で書くと、下記のようになります。
Twitterのルール | 25,000,000 |
---|---|
サンプル | 3,245,000 |
ペギペギ
ふわわ
なお、この「最大ビットレート」は、Windowsのエクスプローラーでは「データ速度」と表示されます。これは同じ意味で、ビットレートをわかりやすくいうと「データ速度」となるのです。
最大フレームレート
Twitterのルールでは「40fps」です。これは「40フレーム/秒」という意味です。
- f…flame
- p…per(/の意味)
- s…second(秒)
これが「fps」の各文字の意味です。要は「1秒にフレームがいくつあるか」ということです。パラパラ漫画の絵が、1秒に何枚凝縮されているかということを意味します。
サンプルは「30.00フレーム/秒」ということで、Twitterのルールの4分の3です(40対30)。このため、問題なく投稿できます。
エクスプローラーでファイルの詳細情報を出す方法
上のように説明してきたものの「そもそも、エクスプローラーでファイルの詳細情報が出ない」という人もいるでしょう。下の画像のような状態です。
これを下の画像のようにしたいわけですね。
右側に詳細情報が表示されたのがわかるかと思います。このやり方を説明していきます。
画面左上「詳細ウィンドウ」をクリック
エクスプローラの画面左上を見てください。上の画像のように「詳細ウィンドウ」という文字があるのがわかるでしょう。表示されていない場合は、さらに上の段の「ファイル」をクリックしてください。「
ファイル→詳細ウィンドウ」の順番でクリックします。「ファイル」は「ファイル・ホーム・共有・表示」という並びにあります。
右側に詳細ウィンドウが表示される
クリックすると、これまで何もなかったエクスプローラの右側に、上の画像のように「フォルダの黄色いアイコン」が表示されます。こうなったら成功です。
ファイルを選択すると、自動的に詳細情報を表示
この状態で動画ファイルを選択すると、上の画像のように詳細情報が自動的に表示されます。自動で表示するということは「多少エクスプローラが重くなる」というデメリットもあります。
ハムム
ふわわ
このように詳細情報を出せば、先に説明したようにTwitterの動画投稿のルールに適合しているかをチェックできるということです。
まとめ
以上、Twitterの動画投稿ができない原因と、対応方法をまとめてきました。
ハムム
ふわわ
パソコンもTwitterも、基本的にはみんな「わからないことだらけ」で使っているものです。『99%は仮説である』という有名なベストセラーがありますが、そこにも「飛行機が飛ぶ理由、全身麻酔が効く理由など、あらゆる大事なことがわかっていない」ことが書かれています。
「わからないままとりあえず進んでいく」のが人類の世界なので「コーデックのことがよくわからなくても投稿できた」ら、とりあえずOKと考えてください(今回はあえて投稿できないものを探してきましたが、合法な動画なら投稿できるものの方が多いはずです)。
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